のむシリカ電力の概要
運営会社 | Qvou | 電力調達 | 不明 |
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供給エリア | 離島除く全国 | 契約条件 | 特になし |
目次
のむシリカ電力の特徴
- 大手電力より割安な料金設定
- 新規契約で水1箱、契約継続で更に毎年もらえる
- 解約事務手数料3300円
「のむシリカ」という飲料水を販売しているQvouの新電力サービスです。Qvouは「のむシリカ」で知られている会社ですが、美容関連や太陽光発電設備の買い取り事業などを幅広く展開している会社です。
「水がもらえる」という他社にはあまり無い特典がある新電力です。他社と比較しながらメリット・デメリットを解説します。
料金プランとサービスの解説
乗り換えでいくらお得になる?
乗り換えで、電気料金がどれくらい安くなるのか。
総務省統計から算出した世帯人数別の平均的な電気使用量をもとに、各地域の大手電力会社の標準的なプランである「従量電灯」と比較します(2024年12月分燃料費調整額を含んだ試算)
お得率と年間節約額 | 20A / 月170kWh |
30A / 月348kWh |
40A / 月391kWh |
50A / 月437kWh |
北海道電力エリア 従量電灯B |
-852円 | -1822円 | -2103円 | -2399円 |
東北電力エリア 従量電灯B |
-736円 | -1573円 | -1823円 | -2088円 |
東京電力エリア 従量電灯B |
-722円 | -1552円 | -1796円 | -2054円 |
中部電力エリア 従量電灯B |
-535円 | -1146円 | -1334円 | -1533円 |
北陸電力エリア 従量電灯B |
-749円 | -1560円 | -1787円 | -2028円 |
中国電力エリア 従量電灯A |
-741円 | -1591円 | -1808円 | -2039円 |
四国電力エリア 従量電灯A |
-707円 | -1520円 | -1732円 | -1958円 |
沖縄電力エリア 従量電灯B |
-1163円 | -3535円 | -4361円 | -5244円 |
最もベーシックな料金プランである「従量電灯A・B」の料金シミュレーションです。オール電化についてはのむシリカ電力のオール電化プランで解説しています。
水がもらえる特典が付くので電気代は割高かと思いきや、大手電力標準メニューよりも割安な料金設定です(水の分は試算には含めていません 関西・九州では割高) 特に沖縄では他社を抑えて最安水準と言える料金水準です。
電気代高騰リスクがある市場連動型プランにも該当せず、大手電力各社と同等内容の燃料費調整額を採用しています(上限設定は無し)
水がもらえる
新規契約で水1箱(500mlが24本)がもらえます。公式サイトでは5200円相当とされています。コンビニで売られている一般的な水1本を100円とした場合、2400円相当と計算できます。なお、Amazonでは2024年8月15日現在1箱3957円でした。
新規契約時だけでなく、契約を継続すると毎年水がもらえる特典もあります。前年度の電気料金に応じて、もらえる箱数が変わります(いずれも1箱24本入り)
月間平均電気料金 | 箱数 |
---|---|
4200円以上 | 1箱 |
8400円以上 | 2箱 |
12600円以上 | 3箱 |
16800円以上 | 4箱 |
21000円以上 | 5箱 |
月間平均の電気代が4200円を下回る場合はもらえないので注意してください。1人暮らしだと厳しいでしょう。
解約時の違約金は?
解約時に3300円の解約事務手数料が発生します。これは契約期間や解約するタイミングに関係無く発生します。
最初にもらえる初回契約特典分の水1箱は解約事務手数料分で消えるとイメージしておくとよいと思います。
支払い方法は?
口座振替とクレジットカード払いに対応しています。
のむシリカ電力の評価
関西・九州では大手電力より割高
関西・九州電力のエリアでは、燃料費調整額の関係で「のむシリカ電力」は大手電力標準メニューよりも電気代が割高です(2024年央の燃料費調整額を含んだ試算)
のむシリカ電力を含め、ほとんどの新電力の料金メニューと大手電力会社の「新しい」料金メニューの燃料費調整額は、「上限」がありません。そのため燃料価格の異常な高騰が発生した場合に電気代がどんどん高くなっていきます。
それに対し大手電力の標準メニュー(従量電灯)の燃料価格額には上限設定があります。2022年以来、関西・九州エリアの燃料費調整はこの上限以上で推移しているため、燃料費調整額が高くなることで電気代が高くなっています。
他のエリアでも2023年5月までは上限を超えて推移していましたが、大手電力が値上げを行った際に燃料費調整額の上限も大幅に引き上がったため、現在は上限を超えていません。ロシアによるウクライナ侵攻のような異常事態が発生した場合は再び上限を超えるリスクはありますが、当面は気にしなくて大丈夫です。
関西・九州エリアの料金試算は当サイトの電気料金一括シミュレーションで確認できます。最新月の燃料費調整額を含めた料金比較が可能です。
デメリットは解約事務手数料
契約期間に関係なく3300円の解約事務手数料が発生します。1ヶ月で解約しても、5年利用して解約しても3300円が掛かります。
一般的な新電力会社ではこうした解約事務手数料や解約違約金が無いものが多いので、解約事務手数料の設定がある「のむシリカ電力」はこの部分でデメリットがあると言えます。
とはいえ初回契約時に水1箱がもらえるので、この分で相殺はできると思います。
環境面・エコ
電力の調達方法などは不明です。また参入から日が浅いため、環境省が2024年7月に公表したCO2排出係数のデータにも記載がありません。