オクトパスエナジーでんきの口コミ・評判

日本に進出するオクトパスエナジーをいち早く解説


 日本に進出するオクトパスエナジーを、電力自由化の専門家としてこれまでに多数のメディア取材を受けてきた私が分かりやすく解説します。今後の成否も。



オクトパスエナジーでんきとは


 まずはオクトパスエナジーの概要を紹介します。


イギリスの電力会社と東京ガスの合弁会社


東京ガスとオクトパスエナジーのロゴ

東京ガスとオクトパスエナジーのロゴ

 日本で設立されるオクトパスエナジーは、東京ガスが7割、英国オクトパスエナジーが3割を出資する合弁会社です(TGオクトパスエナジー) 東京ガスは10億円を出資する予定です。


 あわせて、東京ガスは英国のオクトパスエナジーに対しても約200億円を出資することを公表しています。


オクトパスエナジーとは


 世界有数のエネルギー企業である東京ガスと提携するオクトパスエナジーは、英国で2015年に設立されたエネルギー企業です。本国ではシェア5%に相当する180万件の顧客を獲得、オーストラリアやドイツ、米国でも電力小売事業を手掛けています。


 オクトパスエナジーは、英国では100%再生可能エネルギーで発電された電力を、比較的安価な価格で供給していることで知られています。


 また、同社は「Kraken」と呼ばれる電力会社向けのITプラットフォームを自社開発することで業務を効率化し、またこのプラットフォームを世界各国のエネルギー企業にも提供し、全世界で1700万のユーザーを抱えています。


 2027年までにこのKrakenの契約数を1億まで伸ばす野心的な目標を掲げており、エネルギー分野のテクノロジー企業としても注目されています。


2021年秋に事業を開始予定


 そんなオクトパスエナジーは、2021年秋に日本での事業を開始することが東京ガスのプレスリリースで明らかにされています。


オクトパスエナジーの特徴


 日本におけるオクトパスエナジーの事業展開について解説します。


再エネ料金メニューを提供予定


 東京ガスのプレスリリースのよると、再生可能エネルギーを切り口とした新たな料金メニュー等を検討していくとあり、本国と同様に再エネを軸とした様々な料金プランを投入することが窺えます。


 本国では海外の電力会社によくある、契約当初12ヶ月間など一定期間にわたり料金単価を固定(その後は変わる場合がある)した料金プランなどを提供していますが、日本ではこのようなプランは一般的ではない(一部の外資系新電力が導入している)ため、標準的な料金体系に準じた料金プランを投入するのではないでしょうか。


 また、一部メディアが報じたところによれば、蓄電池をもつ顧客にむけたプランなども検討しているようです。


 東京ガスは関東エリアを中心に展開していますが、オクトパスエナジーは沖縄を除く全国に対応します。


オクトパスエナジーの成否は


 昨今の電力業界の事情をふまえて、オクトパスエナジーの日本での成否を解説します。


苦戦する再エネ系新電力


 日本で2030年までに「数百万件」の顧客獲得を目標としているオクトパスエナジーですが、数百万件という目標はハードルが高いと言えます。


 私は2014年から当サイトを運営し、その中でCO2排出量など環境に関するデータも積極的に発信するよう心がけていますが、残念ながら当サイトを利用するユーザーは「エコ」な電力を求めていないことを痛感しています。


 昨今、徐々に「CO2フリー」の電気を供給する電気料金メニューが増えていますが、現段階ではそうしたプランへの申し込みは残念ながら皆無です。また、CO2排出量の多寡は申し込み数に大きな影響を及ぼさないと感じています。重視されるのは料金の「安さ」です。


 市場全体に目を向けると、「再エネ系新電力」と呼ばれる再エネの活用を打ち出している(実際には適切に活用していない例もみられる)新電力がいくつも存在していますが、大きなシェアを獲得出来ているものはなく、電力自由化の中で今ひとつ存在感を示せずにいます。


 オクトパスエナジーが「再エネ」を全面に打ち出す戦略を取った場合、ユーザーの関心を十分に集めることが出来ず、数百万件の顧客を獲得することは困難と言えます。


 電力自由化でシェア上位の新電力のほとんどが、ガスや通信サービスなど従来からの顧客に売り込みを掛けている企業です。オクトパスエナジーが日本で数百万件の契約を獲得出来るとすれば、東京ガスのガス契約者への営業が欠かせないと言えます。




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