関電、大阪ガスともセットプランには燃料費調整に上限がありません
セット契約した方が高くなるおそれがあるため
セット契約は2024年現在推奨できません
以下、過去情報です
大ガスと関電、まとめるならどちらがお得か。
お互いに電気・ガスに参入して顧客を奪い合っている大阪ガスと関西電力。どちらも「セット割引」でお得な料金になるとアピールしていますが、本当にお得なのはどちらか。数字で検証します。
- この記事の著者:石井元晴
2014年から当サイトを運営。産経新聞、週刊女性自身、週刊ポスト、女性セブンなど数々のメディアに電力自由化の専門家として取材を受けてきました。400社以上の料金プランに目を通しています。
目次
- この記事の著者:石井元晴
2014年から当サイトを運営。産経新聞、週刊女性自身、週刊ポスト、女性セブンなど数々のメディアに電力自由化の専門家として取材を受けてきました。400社以上の料金プランに目を通しています。
世帯人数別の平均使用量での料金比較
大阪ガスと関西電力、両社の電気・ガス料金プランを世帯人数別の平均使用量で比較します。
一人暮らし世帯での試算
一人暮らしの平均使用量での試算です。
内容 | ガス料金 | 電気料金 | 月合計 | 月の差額 |
---|---|---|---|---|
大阪ガスのガスと 関電の電気 |
3731円 | 3765円 | 7496円 | - |
電気・ガスともに大ガス | 3721円 | 3663円 | 7384円 | -112円 |
電気・ガスともに関電 | 3337円 | 3622円 | 6959円 | -537円 |
燃料費調整の上限の差を考慮しない上表の試算では関電の方が安い結果となりましたが、2022年8〜9月分の燃料費調整単価の差を考慮すると大阪ガスの方が安いです。
関西電力の従量電灯A(標準メニュー)には燃料費調整に上限が設けられている一方、関西電力のガスセットプランである「なっトクでんき」には上限がありません。大阪ガスの電気には関電の従量電灯と同様に上限があります。上記の試算にはこの上限の有無を考慮していないため、2022年8〜9月現在は大阪ガスの方が「安い」と言えます。
しかし今後燃料価格が下落した場合は関電の方が安くなります。2022年7月分以前の燃料費調整単価で計算すると関電の方が安いです。
二人暮らし世帯での試算
総務省「家計調査」から推定した、2人暮らし世帯の「平均使用量」によるシミュレーション結果を紹介します。
内容 | ガス料金 | 電気料金 | 月合計 | 月の差額 |
---|---|---|---|---|
大ガスのガスと 関電の電気 |
5845円 | 8525円 | 14370円 | - |
電気・ガスともに大ガス | 5845円 | 8095円 | 13940円 | -430円 |
電気・ガスともに関電 | 5217円 | 8090円 | 13307円 | -1063円 |
燃料費調整の上限の差を考慮しない上表の試算では関電の方が安い結果となりましたが、2022年7〜9月分の燃料費調整単価の差を考慮すると大阪ガスの方が安いです。
関西電力の従量電灯A(標準メニュー)には燃料費調整に上限が設けられている一方、関西電力のガスセットプランである「なっトクでんき」には上限がありません。大阪ガスの電気には関電の従量電灯と同様に上限があります。上記の試算にはこの上限の有無を考慮していないため、2022年7〜9月現在は大阪ガスの方が「安い」と言えます。
しかし今後燃料価格が下落した場合は関電の方が安くなります。2022年6月分以前の燃料費調整単価で計算すると関電の方が安いです。
3人以上世帯での試算
総務省「家計調査」から推定した、3人暮らし世帯の「平均使用量」によるシミュレーション結果です。なお、世帯人数が増えても傾向は同じなので、代表して3人世帯の例を掲載します。
内容 | ガス料金 | 電気料金 | 月合計 | 月の差額 |
---|---|---|---|---|
大ガスのガスと 関電の電気 |
7001円 | 9713円 | 16714円 | - |
電気・ガスともに大ガス | 7001円 | 9286円 | 16287円 | -427円 |
電気・ガスともに関電 | 6249円 | 9211円 | 15460円 | -1254円 |
燃料費調整の上限の差を考慮しない上表の試算では関電の方が安い結果となりましたが、2022年8〜9月分の燃料費調整単価の差を考慮すると大阪ガスの方が安いです。
関西電力の従量電灯A(標準メニュー)には燃料費調整に上限が設けられている一方、関西電力のガスセットプランである「なっトクでんき」には上限がありません。大阪ガスの電気には関電の従量電灯と同様に上限があります。上記の試算にはこの上限の有無を考慮していないため、2022年8〜9月現在は大阪ガスの方が「安い」と言えます。
しかし今後燃料価格が下落した場合は関電の方が安くなります。2022年7月分以前の燃料費調整単価で計算すると関電の方が安いです。
結論:燃料費調整に注意
大阪ガスと関西電力のセット契約、どちらが安いかという結論は燃料費調整単価の推移によって変わります。
2022年8月以降のように燃料価格が高騰すると、燃料費調整に上限がある大阪ガスの方が安くなり、下落すると(上限が無い)関西電力のセット契約の方が安くなります。
燃料費調整に 上限あり |
関西電力 従量電灯A/B 大阪ガス電気(関西エリア) |
---|---|
燃料費調整に 上限なし |
関西電力 なっトクでんき |
大阪ガスにまとめるメリットも
料金比較では関電に「完敗」の大ガスですが、関電には無いメリットもあります。
紙の「検針票」が無料で発行される
関電に電気・ガスをまとめた場合、原則として使用量や請求金額などはウェブから確認することになります。紙で必要な場合は月110円の「帳票発行手数料」が必要です。
それに対し大ガスはセット契約にしても、これまで通り紙の検針票が毎月ポストに投函されます。セット契約にすると、電気とガスが一枚綴りになったものが届くようになります。
紙で検針票が必要な場合は、関電の料金メリットが薄れる点には注意が必要です。特に一人暮らし世帯など使用量が少ない場合は、この月110円の手数料を加えると大ガスの方がお得になる場合もあります。
大ガスについても、関電と同様にウェブで請求額などを確認することも出来ます。マイ大阪ガスに登録してください(無料)
コンビニ払いが可能
関電はセット契約にすることでクレジットカード払いと口座振替での支払いとなりますが、大ガスはセット契約でも「払込票」での支払いも可能です。コンビニや金融機関の窓口などでの支払いが可能です。