大阪ガス電気のAmazonプランのデメリット

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大ガスの「Amazonプラン」は要注意


 大阪ガスが提供しているAmazonプランはAmazonのネット通販の箱の中にチラシが同封されているなどしているため、意外と知名度の高い電気料金プランです。しかし、契約するにあたっては「デメリット」が目立つので、注意すべき点を数字を交えながら解説します(2023年11月の料金改定対応済み



大阪ガス公式サイト

Amazonプラン「スタイルプランP」とは?


 まずは「スタイルプランP」とは何か、分かりやすく解説します。


Amazonプライム会員の年会費が無料になる特典


 大阪ガスの電気料金プラン「スタイルプランP」は、電気を契約するとAmazonプライム会員の年会費(5900円相当)が「無料」になるという料金プランです。



 大ガスと契約するとプライム会員用のコードが大ガスから送られてくるので、そのコードをAmazonの会員ページに入力することで、会員期間が1年延長されます。大ガスと契約している間は、毎年コードが送られてくるのでプライム会員を「無料で」利用し続けることが出来ます。


 一見するとお得に見えますが、見落としがちなデメリットがあります。以下で詳しく解説します。


新規契約で食事券がもらえる


 2024年1月31日までに新規で申し込み、更にマイ大阪ガスにログインした人を対象に、1000〜5000円分の「いっとくパス商品券」がもらえるキャンペーンを実施しています。「いっとくパス商品券」はドトールコーヒー、千房、塚田農場などで使える大阪ガスが運営しているデジタルチケットです。


 この割引分は当サイトの試算には含めていません。


スタイルプランPのデメリット


 注意すべきポイントを指摘します。


通常プランより電気代が高い


 大阪ガスのスタイルプランPは、大阪ガスの通常のプランと比較して電気代が割高に設定されています。Amazonプライムの年会費分(5900円)そのまま高いわけではありませんが、一般家庭の平均的な使用条件では年間5000円前後、割高に設定されています(ガスとセット契約のベースプランA-Gと比較して:月300kWhの場合)


 大阪ガスの電気とAmazonプライムを別々に契約する場合と比較すれば年間1000円前後、お得にはなるもののAmazonプライム会員の年会費の一部が実質、電気代に含まれているというイメージです。


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途中解約で違約金が掛かる


 大ガスの通常のプランでは、途中解約で解約違約金が掛かりません。ですがスタイルプランPについては契約残期間×月490円の違約金が発生します。


 大ガスの電気を解約しても、一度有効にしたAmazonプライム会員の残り期間はそのまま使えるため丸々損になるわけではありませんが、最大で5千円以上の違約金が掛かるというのは心理的な負担感が大きいと言えます。実際にはAmazonプライム会員の残存期間にお金を払うイメージなので、大阪ガスの電気の使用を止めるだけなら必ずしも損にはならないという考え方も出来るかもしれません(プライム会員の年会費5900円を12で割ると1月491.67円なので大阪ガスの解約金の方が安い)


燃料費調整額の関係で関電より電気代が高くなっている


 燃料の輸入価格の変動を毎月の電気代に転嫁する燃料費調整制度というものがあります。大阪ガスの燃料費調整額は、関西電力と計算式自体は同じです。


 ですが関西電力の従量電灯AやBの燃料費調整額には「上限」が設けられているのに対し、大阪ガスの電気には上限がありません。2022年以来、関電従量電灯Aの燃料費調整額は上限に張り付いたまま推移しており、上限が無い大阪ガスの電気は燃料費調整額が高くなっていることで電気代トータルで見て関西電力従量電灯より割高になっています(2023年秋現在)


燃料費調整単価の推移

燃料費調整単価の推移

 ちなみに、関西電力でも従量電灯A・B以外のプラン(なっトクでんきなど)の燃料費調整額には上限がありません。また、大阪ガス以外の主要な新電力もほとんどが上限を設けておらず、関西電力従量電灯Aより割高になっています。


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