オール電化住宅で親指でんきを契約してはいけない理由

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オール電化住宅には推奨できない親指でんき


 一般住宅では大手電力会社よりも「割安」となる料金プランを提供している親指でんき。しかし、オール電化住宅で親指でんきを契約してしまうと、むしろ電気代が高くなるケースが多いです。数字を交えながら解説します。



公式サイト

オール電化プランを提供していない親指でんき


 まず前提として、親指でんきでは「オール電化プラン」を提供していません。


公式サイトでも注意喚起


 親指でんきの公式サイトには以下のような注意喚起が掲載されています。


2019年10月現在、「親指でんき」にはオール電化用、および時間帯別の電気料金プランはありません。現在オール電化プランや特定の時間帯に電気代がお得になる電気料金プランを契約の方は、注意が必要です。

引用元: オール電化住宅の場合もお得になりますか?(親指でんき)

 オール電化プランからの切り替えには「注意が必要」と記しています。


 親指でんきでは記事後半で紹介する「ゲームプラン」や「日曜から夜更しプラン」といった深夜の料金単価が安いプランを提供しており、ネットの記事ではそれらがオール電化プランであると紹介されているケースもあります。ですが、これらのプランはオール電化プランではありません。注意が必要です。


親指でんき(ユビニティー)の本社が入る五反田のビル

親指でんきの本社が入る東京・五反田のビル

オール電化住宅が親指でんきを契約するとどうなるか


 では、オール電化住宅で親指でんきを契約するとどうなるのか。オール電化住宅のモデルケースをもとに、料金を試算します(東京電力エリア、10kVA契約で月に480kWh使用するケースを想定)


ゲームプランの場合


 21時から翌5時59分までの料金単価が安く設定されているプランです。料金を試算すると以下のようになります。


社名・プラン名 月額料金
東京電力
電化上手(旧プラン)
11903円
東京電力
スマートライフ
13800円
親指でんき
ゲームプラン
13085円

 設定したモデルケースでは、東電の現行のオール電化プラン(スマートライフ)よりも月700円程度安くなる結果となりました。基本料金が0円のため、契約容量が大きい戸建てのオール電化住宅では安くなりやすい料金体系です。


 安くなるケースがあることも否定はできませんが、基本的には「オール電化プランではない」ため契約は推奨できません。また、新規受付を終了している大手電力会社の過去のオール電化プラン(東電の「電化上手」のような)からの切り替えでは大幅に高くなります。


日曜から夜更しプランの場合


 22〜翌7時59分までの料金単価が安い料金プランです。


社名・プラン名 月額料金
東京電力
電化上手(旧プラン)
11903円
東京電力
スマートライフ
13800円
親指でんき
日曜から夜更し
14240円

 「オール電化プラン」と比較すると、割高となる結果になりました。


公式サイト

いいねプランの場合


 時間帯・季節を問わず料金単価が変わらない、ベーシックな料金プランです。


社名・プラン名 月額料金
東京電力
電化上手(旧プラン)
11903円
東京電力
スマートライフ
13800円
親指でんき
いいねプラン
12672円

 東電の現在のオール電化プランと比べると、安くなる結果となりましたがやはりオール電化プランではないため、オール電化住宅には推奨しません。


オール電化住宅にはオール電化プランを推奨します


 親指でんきの一部プランでは、大手電力会社の現行のオール電化プランよりも安くなる場合もあるという結果になりましたが、オール電化住宅では基本的には「オール電化プラン」の利用を推奨します。


 大手電力のオール電化プランと比較して、確実に料金が安くなる新電力のオール電化プランも増えており、このようなプランを選んだほうがリスクが小さいですし、料金削減メリットも大きくなります。


 詳しくは以下の記事で詳しく解説しているので参考にしてください。


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