楽天でんきの評判

楽天でんきの概要


運営会社 楽天モバイル 電力調達 非公表
供給エリア 離島を除く全国 契約条件 地域によっては
30A以上


特徴

 通販サイト「楽天市場」などを運営する楽天の新電力サービスです。
 2016年の電力自由化以降、丸紅新電力の契約を取り次ぐ形で全国の家庭に「楽天でんき」を提供していましたが、2018年秋からは自社での供給に切り替え、サービス内容も刷新しました。


二子玉川にある楽天本社

東京・二子玉川にある楽天本社

 自社供給に切り替えたのを機に、家庭に電気を供給する新電力としては初めて離島を除く全国対応を実現しました(私調べ) 沖縄本島まで対応している会社は珍しいです。


 最新の料金プランやサービスの特徴を、他社と比較しながら解説していきます。


料金プランの解説


地域別 乗り換えでいくらお得になる?


 乗り換えで、電気料金がどれくらい安くなるのでしょうか。
世帯人数別に、平均的な電気使用量のご家庭をシミュレーションしてみました。


1人
20A / 月170kWh
2人
30A / 月348kWh
3人
40A / 月391kWh
4人
50A / 月437kWh
北海道電力エリア
プランS
20A契約不可 -6.0%
-8007円
-9.2%
-14236円
-11.6%
-20613円
東北電力エリア
プランS
20A契約不可 -0.1%
-102円
-4.3%
-5565円
-7.5%
-11133円
東京電力エリア
プランS
20A契約不可 -3.2%
-3617円
-6.9%
-9218円
-10.0%
-14969円
中部電力エリア
プランS
20A契約不可 -1.8%
-1977円
-5.0%
-6489円
-7.4%
-11076円
北陸電力エリア
プランS
20A契約不可 -3.7%
-3468円
-6.5%
-7177円
-8.7%
-10943円
関西電力エリア
プランS
+1.3%
+561円
-8.1%
-8257円
-9.9%
-11514円
-11.3%
-14999円
中国電力エリア
プランS
+6.4%
+3004円
-4.5%
-4822円
-6.2%
-7512円
-7.5%
-10389円
四国電力エリア
プランS
+4.1%
+1955円
-5.3%
-5646円
-7.2%
-8805円
-8.7%
-12185円
九州電力エリア
プランS
20A契約不可 -3.0%
-3009円
-6.8%
-7954円
-9.6%
-12966円
沖縄電力エリア
プランS
+4.9%
+2587円
-1.8%
-2023円
-3.0%
-3883円
-4.0%
-5873円

 基本料金0円、使った分に応じて一律単価の電気料金が発生する料金体系です。


 関西・中国・四国・沖縄では、使用量が少ないと大手電力会社よりも割高になります。例えば関西の場合、月の使用量が180kWhを下回ると関電の方が安いです。一人暮らし世帯で要注意。その他の地域では使用量が少なくてもお得です。


1人
20A / 月170kWh
2人
30A / 月348kWh
3人
40A / 月391kWh
4人
50A / 月437kWh
北海道電力エリア
プランS
20A契約不可 +7.2%
+9485円
+3.5%
+5418円
+0.8%
+1353円
東北電力エリア
プランS
20A契約不可 +8.6%
+9454円
+4.0%
+5172円
+0.6%
+867円
東京電力エリア
プランS
20A契約不可 +7.6%
+8639円
+3.4%
+4554円
+0.3%
+422円
中部電力エリア
プランS
20A契約不可 +8.6%
+9656円
+5.1%
+6582円
+2.4%
+3533円
北陸電力エリア
プランS
20A契約不可 +8.7%
+8207円
+5.4%
+5940円
+3.0%
+3719円
関西電力エリア
プランS
+14.7%
+6651円
+4.1%
+4207円
+2.1%
+2490円
+0.5%
+654円
中国電力エリア
プランS
+15.7%
+7322円
+3.8%
+4023円
+2.0%
+2427円
+0.5%
+719円
四国電力エリア
プランS
+14.3%
+6826円
+4.0%
+4325円
+2.0%
+2398円
+0.2%
+337円
九州電力エリア
プランS
20A契約不可 +8.9%
+8915円
+4.6%
+5443円
+1.5%
+1978円
沖縄電力エリア
プランS
+9.6%
+5023円
+2.6%
+2962円
+1.3%
+1718円
+0.3%
+387円

 2022年6月以降の料金単価によるシミュレーションです。


 上記全ての条件において、大手電力標準メニューより「割高」となる結果です。試算にはポイント還元を含めています。


 なお、この料金プランには燃料費調整の上限が設定されていません。上記の料金シミュレーションでは燃料費調整の上限を考慮していないため、燃料価格の推移によっては試算値よりも高くなる場合や、燃料費調整に上限を設けている大手電力の従量電灯よりも高くなる場合があります。他の料金比較サイトを利用する場合も注意してください。料金一括シミュレーションでは最新月の燃料費調整単価をもとに試算できます(市場連動型の調整単価は一部未反映)


セット割引



 電気料金200円につき1ポイントの楽天ポイントが付きます。当サイトの試算には0.5%還元として含めて計算しています。


 2020年10月からスタートした「楽天ガス」とセット契約にするとポイント還元率が1%に増えます(電気代、ガス代それぞれに1%分ポイント付与) 楽天ガスは東京ガス、東邦ガス、大阪ガスの主要な都市ガス供給エリアのみ対応。楽天ガスの詳細は以下の記事で(料金シミュレーションも掲載)


オール電化には非対応


 楽天でんきはオール電化用プランを提供していません。仮にオール電化住宅が楽天でんきに乗り換えると、大手電力会社と比較して電気代が年間で数万円以上割高になる可能性もあるので、おすすめしません。


 オール電化用のプランについては以下の記事で詳しく紹介しています。


支払い方法は?


 クレジットカード払いのみです。
 楽天カード以外にも主要なクレジットカードに対応していますが、楽天カードはポイント還元率が1%と高いのでおすすめです。


 また、貯まった楽天ポイントを電気料金の支払いに充当することも可能です。毎月自動で電気料金の支払いに充当する設定もできます(いずれも50ポイント以上から) 楽天ポイントの使いみちに困っている人に便利だと思います。


ポイントで電気代を払える楽天でんき

ポイントを電気代の支払いに充てることができる

楽天電気の評価


解約時の違約金は?


 短期間で解約しても、違約金の発生はありません。


環境・エコは?


 電源構成や電源の調達方法は公表されていません。


 環境省が2022年1月に公表したCO2排出係数(2020年度実績)は、1kWhあたり534gと新電力としては平均的な排出量でした。ただし、17年度までの数値では排出量が「やや多い」と言える水準でした。


「見える化」が使いやすい


楽天でんきの電気使用量グラフ(見える化)


 他の多くの新電力と同様に、自宅の電気使用量をウェブで確認できる「見える化」機能が使えます。


 他の新電力ではデータの更新が「1日1回」というところが多いですが、楽天でんきは30分ごとに更新。わが家ではだいたい1〜2時間遅れでデータが反映されています。節電策の検討はもちろん、安否確認にも使えると思います。


 スマホからでも見やすいので、外出先からでもチェックしやすいです。


顧客対応は?


 これまでに3回ほどメールで問い合わせをしていますが、返信はいずれも翌営業日でした。「速さ」の点では新電力としては平均的です。


 1度だけ、的外れな回答が届いたことがあり、一定のマニュアルから外れた質問をするとトンチンカンな対応をされることもあるのかな、と感じました。


2022年3月から新規受付停止


 楽天電気は2022年3月初頭から新規申し込み受付を「一時停止」しています。ウクライナ情勢などを受けて電気の取引価格が高騰していることを理由として挙げています。再開の見込みは立っていません。


 他社でも同様に、新規受付を一時停止する例が相次いでいます。エネルギー価格の高騰は当面続くことが予想され、それを受け電気の取引価格高騰が継続することは避けられません。今後、サービスの見直しや打ち切りに踏み切る新電力も出てくるかもしれません。


3度にわたる値上げ


 値上げに関する詳しい解説は以下の記事で行っています。現在、楽天でんきは東京電力など大手電力の標準プランよりも大幅に割高になっています。


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