楽天でんきの概要
運営会社 | 楽天モバイル | 電力調達 | 卸電力市場64.8% |
---|---|---|---|
供給エリア | 離島を除く全国 | 契約条件 | 地域によっては 30A以上 |
目次
特徴
- 市場連動型プラン 料金高騰リスクあり(沖縄は除く)
- 沖縄のファミリー世帯では割安
- 北海道〜九州では大手電力より割高(24年4月の値下げ後も)
- 新規契約で3000円分のポイントがもらえる ※諸条件あり
通販サイト「楽天市場」などを運営する楽天の新電力サービスです。
2016年の電力自由化以降、丸紅新電力の契約を取り次ぐ形で全国の家庭に「楽天でんき」を提供していましたが、2018年秋からは自社での供給に切り替え、サービス内容も刷新しました。
自社供給に切り替えたのを機に、家庭に電気を供給する新電力としては初めて離島を除く全国対応を実現しました(私調べ) 沖縄本島まで対応している会社は珍しいです。
最新の料金プランやサービスの特徴を、他社と比較しながら解説していきます。
料金プランの解説
地域別 乗り換えでいくらお得になる?
乗り換えで、電気料金がどれくらい安くなるのでしょうか。
世帯人数別に、平均的な電気使用量のご家庭をシミュレーションしてみました。
20A / 月170kWh |
30A / 月348kWh |
40A / 月391kWh |
50A / 月437kWh | |
沖縄電力エリア プランS |
+2947円 | -442円 | -2008円 | -3682円 |
沖縄以外のエリアの試算は電気料金一括シミュレーションで確認できます。毎月独自に変動する市場価格調整単価を反映した料金試算が可能です。2024年6月現在、北海道〜九州エリアでは基本的に大多数の一般家庭において、楽天でんきは大手電力標準メニューより割高です。2024年4月に「値下げ」されますが、値下げ後も引き続き北海道〜九州では大手電力より割高です。
一方、沖縄のファミリー世帯では「最安水準」です。沖縄エリアにお住まいのファミリー世帯にのみおすすめです(一人暮らしの平均使用量では沖縄電力より高いので要注意)
沖縄以外のエリアでは、市場連動型という特殊な料金体系を採用しています。市場連動型プランは電力取引価格の変動を電気代に転嫁する料金体系で、電力取引価格が高騰すると電気代も高くなります。大手電力標準プランと比較して大幅に割高になる場合もあるため、リスクが大きく基本的には当サイトでは市場連動型プランの利用を推奨しません。沖縄のみ市場連動型ではないため、このようなリスクがありません。
セット割引
- 電気料金にポイントが付く
- ガスとのセット割引も
- 前月の電気代が5500円以上でSPU対象(+0.5倍)
電気料金200円につき1ポイントの楽天ポイントが付きます。当サイトの試算には0.5%還元として含めて計算しています。
「楽天ガス」とセット契約にするとポイント還元率が1%に増えます(電気代、ガス代それぞれに1%分ポイント付与) 楽天ガスは東京ガス、東邦ガス、大阪ガスの主要な都市ガス供給エリアのみ対応。楽天ガスの詳細は以下の記事で(料金シミュレーションも掲載)
2021年5月にSPU対象から外されましたが、2024年4月から再びSPU対象となっています。5500円以上の電気代を支払った翌月に、楽天市場での買い物で付与されるポイントが「+0.5倍」になります(付与上限は月1000ポイント)
オール電化には非対応
楽天でんきはオール電化用プランを提供していません。仮にオール電化住宅が楽天でんきに乗り換えると、大手電力会社と比較して電気代が年間で数万円以上割高になる可能性もあるので、おすすめしません。
オール電化用のプランについては以下の記事で詳しく紹介しています。
支払い方法は?
クレジットカード払いのみです。
楽天カード以外にも主要なクレジットカードに対応していますが、楽天カードはポイント還元率が1%と高いのでおすすめです。
また、貯まった楽天ポイントを電気料金の支払いに充当することも可能です。毎月自動で電気料金の支払いに充当する設定もできます(いずれも50ポイント以上から) 楽天ポイントの使いみちに困っている人に便利だと思います。
最新のキャンペーン情報
電気の新規契約3千円分のポイントが付与されるキャンペーンを実施しています。適用には新規契約など諸条件があるので詳細は公式サイトで確認してください。
楽天電気の評価
解約時の違約金は?
短期間で解約しても、違約金の発生はありません。
環境・エコは?
2023年度実績の電源構成を以下のとおり公表しています。
電源 | 構成比 |
---|---|
卸電力市場 | 64.8% |
石炭火力 | 4.96% |
FIT電気 | 0.98% |
その他 | 29.26% |
非化石証書(再エネ指定あり)という仕組みを利用しており、再エネ比率は13.18%となっています。
環境省がCO2排出係数(2022年度実績)は、1kWhあたり423gと新電力としては平均的な排出量でした。ただし、17年度までの数値では排出量が「やや多い」と言える水準でした。
「見える化」が使いやすい
他の多くの新電力と同様に、自宅の電気使用量をウェブで確認できる「見える化」機能が使えます。
他の新電力ではデータの更新が「1日1回」というところが多いですが、楽天でんきは30分ごとに更新。わが家ではだいたい1〜2時間遅れでデータが反映されています。節電策の検討はもちろん、安否確認にも使えると思います。
スマホからでも見やすいので、外出先からでもチェックしやすいです。
顧客対応は?
これまでに3回ほどメールで問い合わせをしていますが、返信はいずれも翌営業日でした。「速さ」の点では新電力としては平均的です。
1度だけ、的外れな回答が届いたことがあり、一定のマニュアルから外れた質問をするとトンチンカンな対応をされることもあるのかな、と感じました。
市場連動型プランに 料金高騰リスクに注意(沖縄除く)
楽天電気は「市場価格調整」という独自の料金項目を設定しており、電気代が卸電力取引所の電力取引価格に一定程度連動する「市場連動型プラン」となっています(※沖縄は除く)
市場連動型プランは電力取引価格が高騰した時に、一般的な料金プランと比べて電気代が大幅に割高になるリスクがある料金体系です。割安になる場合もありますが、リスクが大きいため基本的に契約を推奨しません。
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