そらエネでんきの概要
運営会社 | スマートテック | 電力調達 | 不明 |
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供給エリア | 東北、関東、中部 関西、中国、九州 |
契約条件 | 地域によっては 30A以上 |
目次

そらエネでんきの特徴
- 燃料費調整が無い料金体系 他社との比較に要注意
- 燃料価格が高い状況では他社よりかなり割安
- 電力取引価格高騰により新規受付停止(2022年2月1日〜)
「そらエネでんき」はエネルギーベンチャー企業として注目を集めるスマートテック社の新電力サービスです。
料金プランは大きく分けて3つありますが、いずれにも共通した「注意すべき点」があります。他社と比較したメリット・デメリットと、契約すべき・解約すべきタイミングを解説します。
料金プランとサービスの解説
乗り換えでいくらお得になる?
乗り換えで、電気料金がどれくらい安くなるのか。
世帯人数別に、平均的な電気使用量で大手電力会社の標準的なプランである「従量電灯」と比較します。
お得率と年間節約額 | 20A / 月170kWh |
30A / 月348kWh |
40A / 月391kWh |
50A / 月437kWh |
東北電力エリア 得するプラン |
20A契約不可 | -2.5% -2793円 |
-5.8% -7456円 |
-8.2% -12293円 |
東京電力エリア 得するプラン |
20A契約不可 | -1.9% -2160円 |
-4.5% -5919円 |
-6.5% -9885円 |
中部電力エリア 得するプラン |
20A契約不可 | -1.6% -1824円 |
-3.7% -4806円 |
-5.3% -7925円 |
関西電力エリア 得するプラン |
-1.8% -824円 |
-13.2% -13418円 |
-15.1% -17587円 |
-16.7% -22047円 |
中国電力エリア 得するプラン |
+0.5% +211円 |
-11.8% -12543円 |
-13.5% -16424円 |
-14.9% -20575円 |
九州電力エリア 得するプラン |
20A契約不可 | -8.4% -8421円 |
-10.5% -12374円 |
-12.2% -16538円 |
最もベーシックかつ電気代が安い「得するプラン」の料金シミュレーションです。「寄付するプラン」「for REエナジー」は電気料金一括シミュレーションに掲載しています。
関西・中国電力エリアで使用量が多い場合に最安水準の料金プランです。料金体系が他社と異なる部分がありまずが、堅めに見積もっても2021年秋以降はかなり安いと言えます。

解約時の違約金は?
解約違約金などはありません。
支払い方法は?
クレジットカード払いのみ対応しています。
料金体系の注意点
そらエネでんきの料金体系には、他社とは異なる点があります。注意点と、活用方法を紹介します。
燃料費調整が無い
日本のほとんどの電気料金プランでは、燃料費調整額という項目が用意されています。燃料費調整額とは、燃料(天然ガス、石炭、石油)の輸入価格の変動を、電気料金に反映させる仕組みです。単価は毎月変動します。
ほとんどの新電力が、東電や関電といった各地域の大手電力と同じ燃料費調整額を採用しており、電気料金を比較する際に特に気にする必要がありません。
ですが、そらエネでんきには燃料費調整額がありません。他社と電気料金を比較する際に注意が必要です。
なお、当サイトの電気料金シミュレーションでは2021年1〜12月の平均値を元に試算を行っています(東北:-1.63円 東京:-3.32円 中部:-4.48円 関西:-0.62円 中国:-1.04円 九州:-1.09円/kWh)

燃料価格が安い時は、そらエネでんきが不利
燃料費調整額は、燃料の輸入価格が安い時にはマイナス、つまり電気料金が割引きとなる効果があります。燃料費調整額が下がる局面では、他社は電気代が安くなりますが、そらエネでんきはその割引が無い分、不利です。
燃料価格が高い時は、そらエネでんきがお得になる
一方、燃料価格が上昇している局面では、そらエネでんきが有利です。他社では燃料費調整額が高くなっていく一方で、そらエネでんきはその変動が無いので、相対的にそらエネでんきが割安となります。
結論:2021年秋からは「かなり割安」
2021年上半期は燃料費調整額が非常に安く推移しており、そらエネでんきは不利と言わざるを得ませんでした。ですが21年秋から急激な上昇が始まり、当面は高止まりが続くことが予想されています。
2021年末以降はそらエネでんきはファミリー世帯において「かなり割安」と評価できます。今後も燃料費調整額の推移には要注目ですが、2021年秋の水準をキープ出来れば引き続き割安ですし21年12月の水準であればそらエネが非常に安いです。
なお、当サイトの試算は21年の年間平均の燃料費調整額で調整した値なので、現下の情勢と比べて「堅めの見積もり」です。
燃料費調整額は燃料輸入価格の「3ヶ月平均」を元に計算します。燃料価格が急激に値下がりした場合は3ヶ月かけて段階的に下がっていくため、逃げる時間は十分にあります。2021年夏の水準まで下がると、Looopでんきなどと同程度となり「最安水準」ではなくなります。

そらエネでんきの評価
燃料価格の推移によっては「かなり」割安
上でも説明したように、そらエネでんきの料金プランは燃料価格が上昇している局面で割安になります。
例えば2021年11月や12月の単価で他社と比較すると、ファミリー世帯では「かなり」割安です。今後も燃料価格の高止まりが続けば、引き続き割安な料金が続くでしょう。
燃料費調整が2021年夏の水準まで戻ったとしてもLooopでんきなどと同程度なので、大手電力の標準メニューと比較すれば依然として安い(ファミリー世帯の場合)です。
一人暮らし世帯ではメリット薄い
そらエネでんきの料金プランは、従量料金の単価が「一段階」です。一方、大手電力の標準メニューなどでは、使用量が増えるごとに料金単価が高くなる3段階制の料金体系です。
そらエネのような一段階制は使用量が多い場合に、大手電力の料金プランよりもお得になる一方、使用量が少ない場合は割高になります。したがって、そらエネでんきは使用量が少ない一人暮らし世帯ではメリットを得づらいか、大手電力よりも割高になるリスクが大きいです。
環境面・エコ
環境省が公表したCO2排出係数のデータによると、そらエネでんきの供給元であるスマートテックのCO2排出量は1kWhあたり485g(2019・20年度実績)と、新電力としては平均的な値でした。
なお、「for REエナジー」プランについては、非化石証書を利用することでCO2排出量ゼロ、実質再エネ100%を実現しています。

新規申込を停止(2月1日〜)
21年末から続く電力取引価格の高騰により、そらエネでんきは2022年2月1日より新規申込受付を「停止」しました。他社よりも割安で、当サイトでも申込数が好調に推移していましたが、しばらくの間申込みはできません。