おてらのでんき(テラエナジー)の評価

おてらのでんきの概要


運営会社 テラエナジー 電力調達 みんな電力
などから調達
供給エリア 中国電力管内
将来的には全国
契約条件 不明

おてらのでんきの特徴


・京都の僧侶らが設立
・電気料金の2.5%を寺に寄附することで維持に貢献


 2018年に設立が発表され、2019年度からサービスを開始した後発の新電力です。後発ながらも、「僧侶が設立した」ことからメディアの注目を集め、新聞などでも多く報道されました。


 テラエナジーは浄土真宗西本願寺派の僧侶が中心となって宗派を超えて設立し、お寺の維持を通じて安心・安全な暮らしを守ることを理念としているそうです。お寺に電気代の一部を寄附するほか、僧侶が所属するNPO法人など慈善団体の活動を支援するとのこと。


 なお、ハルエネでんきが提供し株式会社日本文化総研が販売している「お寺でんき」とは全く別のサービスです。


 賛否両論ありますが、何が問題で何が「問題でない」のか、私なりに整理して詳しく解説します。




料金プランとサービスの解説


乗り換えでいくらお得になる?


 公式サイトには料金表や料金の計算方法の記載が無いため、シミュレーションは出来ません。なお、設立が公表された際のパンフレットによれば大手電力会社と比較して2%程度安くなるとされていました(月400kWh、中国電力と比較)


 「市場価格連動型」の料金体系を取っており、卸電力取引所での電気の市場価格に連動して料金単価が変動する仕組みです。


乱高下した2018年2月9日の取引価格

乱高下した2018年2月9日の取引価格

 「市場価格」は通常8〜10円/kWh程度で推移していますが、昨今は太陽光発電の導入拡大により晴れた日の休日昼間は0.01円を付けることが珍しくありません(九州・四国エリア)


 反面、全国的に冬場は高騰する場面もしばしば見られ、過去には100円を超えたこともあります。電気代がむしろ割高になるリスクもある点をよく検討する必要があります。なお、こうしたプランは事前の料金シミュレーションが「できない」ため、当サイトでは料金試算を行いません(株価や外国為替相場を予想するようなものです)


解約時の違約金は?


 設立時のパンフレットによれば、解約手数料などは掛からないとしています。


支払い方法は?


 公式サイトに記載が無いため不明です。




おてらのでんきの評価


 


寺の維持に貢献する理念には賛同できる


 テラエナジーに対しては、「坊主がお金儲け」との観点から批判の声も大きいようです。設立に関するニュースに対して、ヤフーニュースのコメント欄では批判的な意見が多く見られました。


 ですが、私は寺がこうした活動を通じて、自らの努力で寺を維持していく姿勢を示すことは決して悪いことではないと考えます。


京都の西本願寺

京都の西本願寺

 「坊主丸儲け」という言葉から、お寺は儲かるというイメージを持っている人も多いようです。実際、私の周りにもレクサスLSに軽自動車が買えるほど高価なホイールをいれている僧侶や、真っ赤なアルファロメオを乗り回している若い僧侶、仏教学部に進学してすぐに中古のアウディを購入した寺の息子(中学時代から親の手伝いで読経などをして貯めたお金だとか)などもおり、「坊主丸儲け」のイメージから遠くないふるまいをしている坊さんも現実に存在しています。


 しかし、経営が順調な寺ばかりではありません。公務員や教師などの「副業」で生計を立てながら、檀家さんに寄り添っている僧侶も少なからずいます。
 特に地方に行けば檀家となる人口そのものが大幅に減少していますし、また年数回の法要を欠かさず行っている檀家も以前と比べると減っているのではないでしょうか。全国7万7000の寺院の内、2千以上が既に空き寺となり宗教活動を停止しているとの推定もあります。


 檀家から得るお布施だけでは維持できないお寺もある中、テラエナジーのような形で自助努力が行われることを批判すべきではないと考えます。


環境面・エコは? 問題点も


 取り組み自体は評価出来る一方、問題点もあります。


 それは「原発フリー」を謳っている点です。
 電源構成のうち30%を「その他」としており構成は不明ですが、中国地方を始めとする西日本エリアでは原発の再稼働が進んでおり、例えば卸電力取引所から調達したり大手電力から「常時バックアップ」を受けることで、原発でつくられた電気が供給される可能性は小さくありません。


おてらのでんきは原発フリー?

公式サイトには原発フリーとの記載が 2019年5月5日閲覧

 したがって「原発フリー」と言うことには問題があると思います。
 もし本当に原発フリーを達成しているのであれば、残りの30%の電源構成も詳細に公表すべきです。


おてらのでんきの電源構成

公式サイトに掲載された電源構成 2019年5月5日閲覧



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