東京ガスの電気の概要
運営 | 東京ガス | 電力調達 | 自社ガス火力発電所など |
供給エリア | 東京電力エリア | 契約条件 | 特になし 電気だけでも契約可 |
目次

特徴
・首都圏最多の300万件に電力を供給
・自社LNG火力発電所で供給電力の80%をまかなう
・基本料金1ヶ月無料のキャンペーンを実施中
都市ガスの国内最大手ですが電力自由化を機に電力事業に参入しました。新電力(大手電力=旧一電を除く電力会社)としては最多の300万件(2022年10月時点、電力需要実績)の契約を獲得しており、沖縄電力(89万件)や北陸電力(212万件)も抜いて「大手電力会社」へと歩みを進めています。
電気・ガスの「セット契約」を全面に押して営業していますが、果たして他社のセット契約プランと比較して本当におトクなのか。料金シミュレーションの結果をもとに、メリット・デメリットを解説します。。
料金プランとサービスの解説
乗り換えでいくらお得になる?
東京ガスへの乗り換えで、電気料金が年間どれくらい安くなるのか。
世帯人数別に、平均的な電気使用量のご家庭をシミュレーションしました。
お得率と年間節約額 | 20A / 月170kWh |
30A / 月348kWh |
40A / 月391kWh |
50A / 月437kWh |
基本プラン ガスとセット契約 |
-3.5% -1812円 |
-5.8% -6626円 |
-6.5% -8614円 |
-7.0% -10736円 |
基本プラン 電気のみ |
-3.1% -1565円 |
-5.4% -6091円 |
-6.0% -7993円 |
-6.5% -10025円 |
さすてな電気 | 0% 0円 |
0% 0円 |
0% 0円 |
0% 0円 |
「さすてな電気」は実質再エネ100%の電力を供給するプランで、付加価値がある分料金は通常のプランよりも割高に設定されています。
なお、上記のシミュレーションには燃料費調整の上限を反映していません。2023年4月現在の燃料費調整額を含めて計算すると、東京ガスの電気は大多数の一般家庭において東京電力の従量電灯よりも割高になっています。燃料費調整額を含めた試算は料金一括シミュレーションで確認できます。

セット割引・特典
セット割対象サービス | 詳細 | 割引額 |
ガス | 都市ガスとセット契約 | 0.5%引き |
都市ガスとセット契約にすることで電気代が割引になる「セット割引」があります。
なお、電気料金に約1.5%のポイントを付与していましたが2023年3月分をもってポイントの付与は終了になります。
解約時の違約金は?
東京ガスの電気は契約期間に関係なく解約時の違約金はありません。
最新のキャンペーン情報
電気代の基本料金が1ヶ月無料になるキャンペーンを実施しています。当サイトの試算にはこの割引分は含めていません。
例えば30A契約の場合は、合計で858円、50A契約の場合は1430円の割引となります。

東京ガスの電気のデメリット
実際に契約した経験もふまえて、注意点とデメリットを指摘します。
MyTokyoGasのデータ更新が遅い
電気使用量などをグラフで詳細に確認できる「MyTokyoGas」というサービスがあります。自宅の30分ごとの電気使用量をグラフで確認したり、節電アドバイスをもらえる便利なサービスです。
他社の同様のサービスと比べても充実した内容となっている点は良いのですが、データの更新・反映が遅いというデメリットがあります。電気使用量のデータは反映までに一日半程度の遅れがあります。
他社では翌朝までに前日のデータが反映されているのが一般的ですし、ENEOSでんきや楽天でんきでは「数時間遅れ」でほぼリアルタイムで確認できます。更新頻度が遅いと使い物になりません。

環境・エコ
電源構成は?
内訳 | 比率 |
---|---|
LNG火力 | 58.43% |
卸電力取引所 | 31.86% |
石炭火力 | 3.38% |
公式サイトで公表されている、2021年度実績の電源構成です。自社グループで保有している発電所を中心としたLNG火力発電からの調達が約6割を占めています。
なお、再エネ比率は3.39%となっています。
CO2排出量が少ない
電源構成は上で紹介したとおりですが、注目すべきはCO2排出量の少なさです。環境省が2023年1月に公表したデータでは、東京ガスのCO2排出量は1kWhあたり277gと、新電力や東京電力と比較して優秀と言える値です。過去のデータも優秀です。
実質再エネ100%・CO2排出量ゼロの電力を供給するさすてな電気という料金プランも提供しています。

「東京ガスの電気」の安さの秘密は?
東京ガスの電気は関東圏でもトップクラスのお得率を実現しています。その理由は何なのか。安さの秘密をこっそり教えます。
自社運営の大規模発電所
東京ガスは関東各地に大規模なガス火力発電所を多数保有しています(昭和シェルなどとの共同出資)
他のほとんどの新電力は自社で発電所を保有していないため、供給する電気を市場から調達する必要があります。しかしそうした調達価格は、電気の需給が大きく変動するのにあわせて日々大きく動いています。
東京ガスは自社が保有する発電所から電気を安定的に調達できるため、他の新電力よりも安定して収益を上げられる体制が整っています。
また、東京ガスの発電所は東京ガスのLNG基地(海外から輸入したガス原料を船から降ろして保管するところ)に近い場所におかれています。
既存の設備を活かしつつ、また国内でも3位という大規模なLNG調達量から得られるスケールメリットがあるからこそ、この低料金を実現できたというわけです。

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