オール電化で東京ガスを契約してはいけない
オール電化住宅で東京ガスの電気を契約することは「やめた方がいい」です。そう言える理由を、数字を交えながら分かりやすく解説します。
目次

オール電化住宅が東京ガスと契約するとどうなるか
現状、「オール電化プラン」を提供していない東京ガス。そんな東京ガスの電力をオール電化で利用するとどうなるか、数字を交えながら解説します。
電気代が東電よりも高くなる
東京電力エリア、10kVA契約で月に480kWh(昼300kWh/夜180kWh)の電力を使用する家庭を例に試算します(当サイトが想定するオール電化住宅モデルケース)
社名・プラン名 | 月額料金 |
---|---|
東京電力 スマートライフ |
13800円 |
東京ガス ずっとも電気2 |
14325円 |
東京電力のオール電化プランと比較すると、月525円・年間では6300円割高となります。
条件が変われば東電よりも安くなるケースも無いわけではありませんが、オール電化住宅で契約するメリットがあるとは言い難いです。
料金が高くなってしまう理由は?
オール電化住宅で東京ガスの電気を契約すると「高くなってしまう」原因は2つあります。
まず1つ目は、オール電化プランは深夜の料金単価が大幅に安く設定されている点です。
昼間の料金単価は東京ガスの方がむしろ安い一方、深夜の料金単価は「オール電化プラン」が大幅に安いです。オール電化住宅では電気温水器やエコキュートで深夜にお湯を沸かしてタンクに貯めるため深夜の電力使用量が大きくなります。
オール電化プランはそうしたオール電化住宅の電気の使い方の特性に合うよう、深夜の料金単価を大幅に安く設定しています。深夜の割安な料金設定が無いプランを契約することで、電気代が高くなってしまいます。
2つ目の理由がセット割引です。
東京ガスの電気は、東京ガスのガスとセット契約にすることで月275円(ずっとも電気1、2など)のセット割引が適用されます。このセット割引が適用されることで、東京ガスの電気は関東の新電力の中でも「上位」のお得な料金プランとなります。
オール電化住宅ではガスの利用が無いため、セット割引が適用されません。セット割引が適用されないことで、料金メリットが小さくなってしまいます。

実は過去にオール電化プランをあったが・・
これまでオール電化プランを提供してこなかった東京ガスですが「こっそり」オール電化プランの提供していた過去があります。
「もらえる電気」にオール電化プランが
東京ガスでは通常の料金プランとは別に、「もらえる電気」という別ブランドでも電気を販売しています。この「もらえる電気」にはオール電化プランがあり、しかも東京電力エリアのオール電化プランとしては割安といる料金設定です。
ですが「もらえる電気」自体が2022年5月をもって新規申込受付け終了となりました。
詳しくは以下の記事で解説しているので、こちらをご覧ください。
他社のオール電化プランを検討しましょう
auでんきにはオール電化プランがありませんが、他の新電力が一部、オール電化プランを提供しています。中には大手電力会社よりも割高になる料金プランもあるため注意が必要ですが、ちゃんと安くなるオール電化プランも登場しています。
関東ではCDエナジーがおすすめ
東京電力エリアのオール電化住宅では、CDエナジーのオール電化プラン「スマートでんき」がおすすめです。
基本料金単価、電力量料金単価ともに東電のオール電化プラン(スマートライフS・L)と同額で、ポイント還元の1%分、電気代が安くなります。燃料費調整も東電のスマートライフと同額の設定です。
初期費用や解約違約金もありません。CDエナジーは大阪ガスと中部電力が共同で設立した新電力会社です。

初期費用・解約金なし
関西ではeo電気が安い
関西ではeo電気のオール電化プランが安いのでおすすめです。電力量料金は関電と同額、基本料金が割安な料金体系です。eoのネットを契約している場合は月330円以上、ネットの契約が無い場合は月110円以上安くなります(電化割無しの場合、関電はぴeタイムRとの比較)
キャンペーンにより契約事務手数料・解約金を0円としていることが多いので、最新の情報は公式サイトで確認してください。

その他地域では出光興産がおすすめ
上記以外のエリアでは、出光興産のオール電化プランがおすすめです。
このプランは大手電力のオール電化プランと電力量料金が同一、基本料金が割安に設定された料金体系で、基本料金が安くなる分電気代が安くなります。例えば北海道電力と比べて年間1320円安くなります(10kVA契約の場合)
解約違約金や初期費用もありません。

初期費用・解約金なし
