東京ガスの「低圧電力」の解説

東京ガスの低圧電力「ずっとも電気3」の解説


 東京ガスには動力機器に利用する低圧電力相当の「ずっとも電気3」というプランがあります。このプランのメリット・デメリットを、東電や他の新電力の動力プランと比較しながら解説します。



東京ガスの電気の公式サイト

料金プランの解説


 まずは料金プランの特徴を紹介します。


いくらお得になるのか


 大手電力会社の「低圧電力」プランとの料金単価の比較と、小規模マンションのエレベーターを想定した年間削減額の目安です(契約容量3kW 月85kWh 力率85%)


基本料金

1kWあたり
従量料金
年間削減額

小規模マンションEV
夏季
その他
東京電力エリア -7.5%
1037.3円/kW
-0.9%
17.22円/kWh
-0.9%
15.65円/kWh
-3202円

 基本料金が東電の「低圧電力」よりも安く、電力量料金はほぼ同額の設定です。注意点としては、月130kWhを超えた分については東電よりも高い料金が加算されます。例えば3kW契約の場合は、月の使用量が232kWhを超えると東電よりも電気代が高くなってしまいます。


 なお、上記のシミュレーションには燃料費調整の上限を反映しておらず、2023年3月分の試算を含めた試算では東京電力の標準メニューよりも東京ガスは割高になっています。


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支払方法は?


 クレジットカードや口座振替などに対応しています。ガスとセット契約の場合はガス代と一緒に電気代を支払います。


解約時の違約金は?


 特に契約期間の定めは無く、解約によって違約金が発生することはありません。


東京ガス「動力プラン」のメリット


 このプランのメリットを紹介します。


ガスとセット契約なら要検討


 小規模マンションのエレベーター、3kW契約・月85kWhという想定では、電気のみの契約では関東エリアの新電力の中でも料金削減幅はやや見劣りする水準です。


 しかしガスとセット契約にした場合、月275円の割引が加算されるため、合算すると他の新電力と比較しても競争力のある料金水準となります。


東京ガスの検針票

セット契約にすると電気とガスが一つの検針票になる

 同じ使用場所で東京ガスのガスも契約している場合は、東京ガスの「ずっとも電気3」はおすすめです。


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東京ガス「動力プラン」のデメリット


 続いてデメリットを紹介します。


非セット契約ではあまりお得でない


 ガスとセット契約に出来ない場合は月275円の割引が適用されず、他の新電力に見劣りします。


 小規模マンションのエレベーターの想定では、楽天でんきの動力プランは東京ガスよりも年間7572円安いですし、出光興産の低圧電力プランも3264円安いです。


 セット契約はガスと同じ使用場所、同じ名義で契約する場合に適用できます。適用できない場合は、他社の低圧電力プランを検討することをおすすめします。


使用量が多いと東電より割高になる


 東京電力をはじめ、多くの低圧電力プランは使用量に関係無く一段階の料金単価が設定されています。それに対し東京ガスは、月130kWhを超えた部分は東電の低圧電力よりも割高な料金単価が設定されています。


 記事前半でも紹介したように、3kW契約の場合は月282kWh以上使うと東電よりも電気代が割高となります。月130kWh以上の使用量がある場合は、ENEOSでんきなどがおすすめです。


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