UQでんきの概要
運営会社 | KDDI | 電力調達 | 一部地域では 大手電力が供給 |
---|---|---|---|
供給エリア | 沖縄・離島除く全国 | 契約条件 | 特に無し |
目次
UQでんきの特徴
- UQモバイル契約者向けの電気料金プラン
- 電気料金に応じて1〜5%をポイントバック
- 燃料費調整上限撤廃で電気代が実質大幅値上げ
「UQでんき」は主にUQモバイルの契約者向けに提供されている電力サービスです。UQモバイルを契約していない人でも契約できますが、ポイント還元率が下がるのでお得感は下がります。
そんなUQでんきを、他の新電力や「auでんき」とも比較しながらメリット・デメリットを詳しく解説します。
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料金プランとサービスの解説
乗り換えでいくらお得になる?
乗り換えで、電気料金がどれくらい安くなるのか。
世帯人数別に、平均的な電気使用量で大手電力会社の標準的なプランである「従量電灯」と比較します。
お得率と年間節約額 | 20A / 月170kWh |
30A / 月348kWh |
40A / 月391kWh |
50A / 月437kWh |
北海道電力エリア でんきMプラン |
-376円 | -1566円 | -1810円 | -2067円 |
東北電力エリア でんきMプラン |
-355円 | -1397円 | -1622円 | -1860円 |
東京電力エリア でんきMプラン |
-309円 | -1302円 | -1510円 | -1731円 |
中部電力エリア でんきMプラン |
-304円 | -1243円 | -1436円 | -1640円 |
北陸電力エリア でんきMプラン |
-339円 | -1329円 | -1527円 | -1737円 |
関西電力エリア でんきMプラン |
調整中 | 調整中 | 調整中 | 調整中 |
中国電力エリア でんきMプラン |
-353円 | -1402円 | -1592円 | -1796円 |
四国電力エリア でんきMプラン |
-311円 | -1306円 | -1488円 | -1682円 |
九州電力エリア でんきMプラン |
調整中 | 調整中 | 調整中 | 調整中 |
電気料金自体は各地域の大手電力の標準的なプランである「従量電灯」と同額で、毎月の電気料金(税抜額)に対して1〜5%のPontaポイントが付与されることで値引きが行われます。
料金水準としては、新電力の中ではやや割高と言えます。
なお、この料金プランには燃料費調整の上限が設定されていません。上記の料金シミュレーションでは燃料費調整の上限を考慮していないため、燃料価格の推移によっては試算値よりも高くなる場合や、燃料費調整に上限を設けている大手電力の従量電灯よりも高くなる場合があります。他の料金比較サイトを利用する場合も注意してください。料金一括シミュレーションでは最新月の燃料費調整単価をもとに試算できます(市場連動型の調整単価は一部未反映)
UQでんきセット割
2021年6月からUQモバイルの対象通信プランとのセット割引プラン「UQでんきセット割」が始まりました。割引額は以下のとおり。
くりこしプランS | くりこしプランM | くりこしプランL | |
---|---|---|---|
データ容量 | 3GB | 15GB | 25GB |
割引額 | 638円 | 638円 | 858円 |
上記の割引は当サイトの試算には含めていません。UQモバイルユーザーは、UQでんきだけでなくauでんきについても上記のセット割引を受けることが出来ます。料金プランはUQでんき・auでんきとも同じです。
なお、このセット割引を含めてもUQでんきは他社のサービスと比較して「お得ではない」と言えます。詳細はこの記事に一番最後で数字を交えて解説します。
解約時の違約金は?
電気については解約金等はかかりません。UQモバイルの通信サービスを解約する場合は、解約金等が発生する場合があるので注意してください。
支払い方法は?
口座振替とクレジットカード払いに対応しています。
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UQでんきの評価
auでんきとの違いは?
同じくKDDIが提供しているauでんきですが、UQでんきとの違いは「ほぼ無い」と言えます。
電気料金の設定、またポイント還元率の設定も同じですし、使用できるアプリも同じです。また、セット割引についても同じです。UQモバイルユーザーがauでんきを契約しても、「UQでんきセット割」が適用されます。auでんくは一部地域で都市ガスとのセット割引がありますが、UQでんきについても2020年12月から同様の適用となっています(関電ガスfor au等→詳細はauの都市ガスの評価)
auでんきは沖縄でも契約出来るのに対し、UQでんきは沖縄では利用できないなどの若干の違いはありますが、概ね同じ内容のサービスと言えます。
UQよりauの方が「高級感」があるので、auでんきを申し込んでみるのもアリだと思います。中身は一緒と言ってもよいです。
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オール電化には「非対応」
UQでんきはオール電化プランを提供していません。また、公式サイト上でも以下のようにQ&Aに掲載しており、オール電化住宅での利用は推奨されていません。
万が一、オール電化住宅でUQでんきを契約してしまうと、電気代が大手電力のオール電化プランよりも年間数万円単位で「割高」となる可能性が大きいため、注意してください。安くなる可能性は極めて低いです。
環境面・エコ
環境省が公表したCO2排出係数のデータによると、UQでんき(KDDI)のCO2排出量は1kWhあたり574g(2018年度実績)と、新電力としては排出量が「やや多い」と言えるものでした。
なお、東京・中部・関西・中国の4エリアではKDDIではなく各地域の大手電力会社が電気を供給します。
UQでんきセット割はお得ではない
UQモバイル「くりこしプラン」と電気をセット契約にすることで割引になりますが、実はあまりお得ではないと言える事実があります。
UQでんきの電気代が安くない
月638円〜の割引が適用されるのは決して小さくないと言えますが、一方でUQでんきの電気料金は新電力の電気料金としては「割高」であるというのは記事前半でも紹介したとおりです。
例えば東京電力エリア、4人世帯の平均使用量でUQでんきは東電より年間7000円安くなりますが、最安水準の新電力(電気だけで契約できる)は同じ条件で18000円以上安くなります。UQでんきは年間10000円以上高いことになります。
楽天モバイルと比較すると・・
今回のセット割引の料金設定は、楽天モバイルをかなり意識した料金設定と言えます。両社のモバイル料金を比較します(UQは電気とのセット割引込み、楽天はセット割引無し)
UQモバイル | 楽天モバイル | |
---|---|---|
〜1GB | 990円 セット割無し:1628円 |
0円 |
〜3GB | 990円 セット割無し:1628円 |
1078円 |
〜15GB | 2090円 セット割無し:2728円 |
2178円 |
〜20GB | 2970円 セット割無し:3828円 |
2178円 |
〜25GB | 2970円 セット割無し:3828円 |
3278円 上限無し |
楽天モバイルは100円につき1ポイントのポイント還元がある(UQモバイルには無い)点と、楽天モバイルは一定期間「無料」になるキャンペーンがある点を考慮すると、両社の料金は数年単位で見てほぼ同等と言えるでしょう。
スマホと電気代を一緒に見てみましょう。一人暮らしの平均使用量(20A契約、月170kWh)の東京電力エリアでの試算を紹介します。
UQセット契約 | 楽天モバイル+ ENEOSでんき | |
---|---|---|
スマホ代 (1〜3GB) |
990円 | 1078円 |
電気代 20A・月170kWh |
4241円 | 4130円 |
合計 | 5231円 | 5208円 |
一人暮らしの場合、差はわずかなのでUQのセット契約にまとめるのは悪い選択肢では無いと言えます。一方、2人以上の世帯になると電気料金の差が大きくなるため、スマホは楽天モバイルに、電気はどこか安い新電力と契約した方がUQモバイル・電気のセット契約より圧倒的にお得です。
燃料費調整上限撤廃で割高に
電気代には燃料価格の増減を転嫁する燃料費調整という項目があります。これまでUQでんきでは大手電力の従量電灯プランと同様に、燃料費調整に上限がありました。
ですが今後はこの上限が無くなるため、2022年現在のように燃料価格が異常に高騰している局面では電気代が高くなります。地域によっては大手電力の従量電灯プランよりも「大幅に」高くなってしまうので、速やかに燃料費調整に上限がある料金プランへの切り替えを推奨します。
料金高騰リスクがある料金体系に(23年6月〜)
2023年6月分から、一部地域で電源調達等調整額を導入し料金高騰リスクがある市場連動型プラン(一定程度、電力取引価格に連動する)に移行します。注意点は以下の記事で詳しく解説しています(auでんき向けですが同じ仕様です)