Vポイントでんきの概要
運営会社 | 三井住友カード | 電力供給 | KDDI系 |
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供給エリア | 離島など除く全国 | 契約条件 | 三井住友カード利用者 |
目次
Vポイントでんきの特徴
- 三井住友カード利用者向け
- 電気はKDDI系が供給
- 電気代高騰中
Vポイントでんきは三井住友カードがKDDI系と提携して提供している新電力サービスです。電気はKDDI系のauエネルギー&ライフが供給しています。
契約時の特典や、月々の電気代の支払いに対してVポイントを付与する特典を全面に出していますが、実際には大手電力よりも「お得とは言えない」現実があります。注意すべき点を中心に詳しく解説します。
料金プランとサービスの解説
乗り換えでいくらお得になる?
乗り換えで、電気料金がどれくらい安くなるのか。
世帯人数別に、平均的な電気使用量で大手電力会社の標準的なプランである「従量電灯」と比較します。
Vポイントでんきは燃料費調整に上限がありません。2023年現在、燃料価格が高騰しておりVポイントでんきのように燃料費調整に上限が無い料金プランは電気代が高騰しています。
大手電力の従量電灯プランは燃料費調整に上限を設けており、2023年2・3月の燃料費調整単価では燃料費調整に上限が無い全ての料金プランが、大多数の一般家庭において大手電力従量電灯よりも割高になっています。
燃料費調整単価 2023年4月分 |
電気代の差 月300kWh | |||
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上限あり | 上限無し | 差 | ||
北海道電力エリア | 3.66円/kWh | 8.57円/kWh | 4.91円/kWh | 1473円 |
東北電力エリア | 3.47円/kWh | 11.80円/kWh | 8.33円/kWh | 2499円 |
東京電力エリア | 5.13円/kWh | 10.25円/kWh | 5.12円/kWh | 1536円 |
中部電力エリア | 5.36円/kWh | 9.93円/kWh | 4.57円/kWh | 1371円 |
北陸電力エリア | 1.77円/kWh | 9.34円/kWh | 7.57円/kWh | 2271円 |
関西電力エリア | 2.24円/kWh | 9.67円/kWh | 7.43円/kWh | 2229円 |
中国電力エリア | 3.19円/kWh | 13.77円/kWh | 10.58円/kWh | 3174円 |
四国電力エリア | 2.55円/kWh | 10.76円/kWh | 8.21円/kWh | 2463円 |
九州電力エリア | 1.94円/kWh | 7.56円/kWh | 5.62円/kWh | 1686円 |
沖縄電力エリア | 3.98円/kWh | 17.32円/kWh | 13.34円/kWh | 4002円 |
Vポイントでんきは電気料金の3%をポイント還元するとしていますが、3%のポイント還元では到底まかなえないほどに高騰しているのでシミュレーションするまでもなくVポイントでんきは大手電力従量電灯より割高です。なぜこの2022年12月のタイミングでサービスをリリースしたのか、甚だ疑問に思います。
今は東電や関電など大手電力の従量電灯を契約し、リクルートカード(還元率1.2%)や楽天カード(還元率1.0%)などで電気代を支払った方が圧倒的にお得です。
セット割引は?
電気料金の3%をVポイントで還元するとしています。
解約時の違約金は?
解約違約金などはありません。また契約事務手数料などもありません。
支払い方法は?
Vポイントを付与する個人向けの三井住友カード(Visa、Master)を利用するとポイント還元を受けることが出来ます。Amazon MastercardやLINE Payクレジットカードなどの例外があるので注意してください。
Vポイントでんきの評価
2023年2月現在、割高
記事前半でも紹介したように、Vポイントでんきの燃料費調整額には上限が無いため、他の上限が無い料金プランと同じように大手電力従量電灯よりも割高になっています。使用量や地域によっても異なりますが、2023年2月の燃料費調整単価では1ヶ月で2000円前後割高になります。
2023年春に一部地域では大手電力が従量電灯の値上げを予定しており、その後はどうなるか不透明ですが少なくとも2023年春までは契約すべきではないと結論づけることができます。
auでんきと比較して
供給元が同じauでんきと比較します。
Vポイント | auでんき | |
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電気代 | 同じ | |
ポイント還元率 | 3% | 0.5〜1% |
お得目安 | 単身・共働き2人世帯 | ファミリー世帯 |
auでんきは毎月の電気料金の額に応じて0.5〜1%をポイント還元します。
auでんきは月の電気料金が8000円を超えると還元率が1%、それ以下のときは0.5%還元ですがいずれにせよ、Vポイントでんきの方がポイント還元率が大きく「お得」と結論づけることができます。
ただし、auでんきもVポイントでんき同様に大手電力の従量電灯より電気代が高くなっています。
環境面・エコ
環境省が公表したCO2排出係数のデータによると、Vポイントでんきの供給元のCO2排出量は1kWhあたり417g(2020年度実績)と、新電力の中では排出量が少ないと言える水準でした。
主に卸電力取引所から調達しているものと思われます。