四つ葉電力の概要
運営会社 | クローバー・テクノロジーズ | 電力調達 | 不明 |
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供給エリア | 東京・関西電力管内 | 契約条件 | 特になし |
目次
四つ葉電力の特徴
- 燃料費調整・再エネ賦課金込みの料金体系
- 基本料金も0円(家庭向けプラン)
- 電気代は割高
燃料費調整や再エネ賦課金、基本料金、容量拠出金「0円」を謳った料金メニューを提供している電力会社です。電力の販売のほか、ポータブル蓄電池の販売などを手掛けるクローバー・テクノロジーズ(旧社名は四つ葉電力)が運営しています。
一見すると電気代が安そうな印象を受けますが、しっかりと料金試算をしてみると安いどころか「高い」ことがわかります。そんな四つ葉電力のメリット・デメリットを電気料金の専門家としてこれまでに多数のメディア取材を受けてきた私が解説します。
料金プランとサービスの解説
乗り換えでいくらお得になる?
乗り換えで、電気料金がどれくらい安くなるのか。
総務省統計から算出した世帯人数別の平均的な電気使用量をもとに、東京電力の標準的なプランと料金を比較します(2024年8月分燃料費調整額と再エネ賦課金を考慮した試算)
お得率と年間節約額 | 20A / 月170kWh |
30A / 月348kWh |
40A / 月391kWh |
50A / 月437kWh |
東京電力エリア ほっと5.0安心プラン |
+25318円 | +43615円 | +43656円 | +43961円 |
2024年8月分燃料費調整額・再エネ賦課金単価等を考慮した試算です。最新月の燃料費調整単価を含んだ試算は電気料金一括シミュレーションで確認できます。
燃料費調整・再エネ賦課金0円と聞くとお得に聞こえますが、実際には東京電力より大幅に割高です。大幅に割高になる理由は記事後半で解説します。
セット割引は?
セット割引などはありません。
解約時の違約金は?
契約上は1年契約となりますが、「ほっと5.0安心プラン」の場合、解約違約金などはありません。また初期費用などもありません。
支払い方法は?
口座振替、クレジットカード払いに対応しています。
四つ葉電力の評価
電気代が大幅に割高な理由は?
燃料費調整・再エネ賦課金等0円と言われると、お得に聞こえます。しかし実際には東京電力より大幅に電気代が高くなるのはなぜか。以下に具体的に数字を示します。
四つ葉 | 東電 | |
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基本料金(30A) | 0円 | 935.25円 |
従量料金 | 45円/kWh | 29.8〜40.49円/kWh |
燃料費調整単価 | 0円/kWh | -6.31円/kWh |
再エネ賦課金 | 0円/kWh | 3.49円/kWh |
基本料金と再エネ賦課金部分は四つ葉電力が東京電力エナジーパートナーの標準メニュー(従量電灯B・スタンダードS)より安いものの、従量料金(電気の使用量に応じて課金される部分)と燃料費調整単価の部分で割高となっています。
燃料費調整は燃料価格の変動を毎月の電気代に転嫁する仕組みです。「転嫁」と聞くと電気代が高くなるだけとイメージしがちですが、燃料価格が下落すると電気代が値引きされる方向に作用します。2024年央現在、東京電力の燃料費調整は「マイナス」となっているため、燃料費調整が無い四つ葉電力はこの部分で割高となります。
環境面・エコ
環境省が公表したCO2排出係数のデータ(2024年7月19日公表)によると、四つ葉電力のCO2排出量は1kWhあたり855g(2022年度実績)と、東京電力の376gと比較して2倍以上の排出量です。CO2排出量が極めて大きいと評価します。