東北電力は18日、9月を予定していた女川原子力発電所2号機の再稼働を11月に延期することを発表した。再稼働延期は3回目。
敷地内に設置した仮設の倉庫などの建物が地震により倒壊し、重大事故発生時の対応の妨げとなる可能性が原子力規制庁の検査により指摘されたことを受け、仮設建築物の撤去作業を行うため再稼働スケジュールに影響が生じた。原子炉に核燃料入れる作業は当初予定の7月から9月へとずれ込む。
女川原子力発電所2号機は2011年に事故を起こした東京電力福島第1原発と同方の沸騰水型原子炉。女川2号機は同型機としては初、また東日本に立地する原子力発電所としては初の再稼働になるとして注目を集めていた。
女川2号機は出力82.5万kW。需要期にあたる2024年夏・冬とも電力需給には一定の余裕があり、今回の再稼働遅れが東日本エリアの電力需給に直ちに影響を与えるものではないが、電力取引価格の押上げるなどの影響が懸念される。