MCリテールエナジー(東京・千代田)は17日、新規申し込み受付を停止した。停止期間は未定。既存契約者への影響は無い。

同社は三菱商事とコンビニ大手のローソンが出資する新電力会社。世界的な燃料高による電力調達価格の高止まりを理由として新規申込みの受付を停止する。

新電力業界では新規申込み受付を停止する動きが加速している。主要な新電力ではシン・エナジー楽天でんきエルピオでんきなどが新規申込み受付を停止している。いずれもエネルギー価格高騰を原因とした電力調達価格の高騰を「停止」の原因として説明している。

エネルギー価格は新型コロナからの経済回復による需給逼迫に加え、ロシアによるウクライナ侵攻による供給懸念から高騰が続いている。それを受けて国内の電力取引価格も高騰している。卸電力取引所の取引価格(東京エリアプライス)は2021年3月1~9日に平均7.45円/kWhであったが、2022年の同じ期間の平均は27.94円と3倍以上だ。現在の取引価格では新電力は電気を「売れば売るほど赤字」となる水準となる。

別の新電力関係者からは、春以降に調達する「相対電源」の調達価格の高止まりにより電力調達が難しくなっているとの声も上がる。影響が長期化する懸念が高まっている。

新規お申込み一時停止のお知らせ(まちエネ)