短時間ならエアコンは消さず「つけっぱなし」にしたほうがよいという知識が定着しつつあります。その際に「併せて」行うべき節電術を紹介します。
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短時間ならエアコンはつけっぱなしがエコ

最近になって少しずつ定着しつつありますが、エアコンは「こまめ」につけたり消したりすると、実は余計に電力を消費するケースが少なくありません。「つけっぱなし」の方が省エネになる場合があります。
空調世界最大手のダイキン工業の調査では、最高気温36.3度の夏場に「つけっぱなし」と「30分ごとにオン・オフ」で消費電力を計測した結果、日中の9~18時の時間帯は「つけっぱなし」の方が消費電力量が少なかったといいます。
逆に夜間はこまめにオンオフした方が消費電力量が少なく、電気代が安い結果となったとされています。
したがって昼間に30分程度、部屋を不在にするときはつけっぱなしにするのが正解と言えます。逆に夜間はこまめに消した方が節電になります。
つけっぱなしに追加してやると効果的な節電術
エアコンをつけっぱなしにすることにプラスして、更に節電を実現する方法を紹介します。
カーテンを閉める
部屋を不在とする間、部屋のカーテンを閉めることで大幅な節電が可能です。
夏場の日中の最も暑い時間帯で、室内への熱の流入量の74%を窓が占めています。また冬場の熱の流出の50%を窓が占めており、窓を通じて多くの熱の出入りが生まれていることが分かります(YKK調査)
カーテンを閉めることで、熱の出入りを大きく抑制することができ、部屋の温度変化を一定に保ちやすくなることでエアコンによる電力消費を削減することが出来ます。
上記の熱の出入りの調査は、新築を含むマンション・アパートや2010年以前築の戸建に多いアルミサッシ・複層ガラスという条件での調査結果です。最近は断熱性能が高い樹脂サッシ・複合ガラスが普及しつつありますが、そのような高性能な窓ではない住宅ではカーテンを閉めることで高い節電効果を得ることが出来ます。高性能な窓をそなえた住宅でも、カーテンを閉めることで一定の節電効果が期待できます。

また、カーテンも節電性能の高いものを選ぶのもおすすめです。例えば裏地が遮熱性の高いアルミ生地のカーテン(上写真)があり、断熱性能が高いです。日当たりが良い部屋で使うと夏場の部屋の温度上昇を抑制する効果があります。
設定温度を一時的に1~2度緩める
不在の時間帯だけ、エアコンの設定温度を「1~2度」緩めるのもおすすめです。快適に感じる温度から1~2度、上げたり下げたりすることで、不在時間のエアコンによる電気使用量を削減することが出来ます。
ある程度価格の高いエアコンでは、在室状況をセンサーで検知し、自動でこの操作を行うものもあり、一定の節電効果が期待できることが分かります。お使いのエアコンにこうした機能があるか確認し、自動で対応できるよう設定しておくと便利でしょう。

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