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停電対策に蓄電池を導入するメリット・デメリット

高まる停電懸念。その対策として蓄電池を設置するメリットとデメリットを分かりやすく解説します。

停電対策として蓄電池を設置するメリット

メリットの部分を解説します。

停電時に日常生活の大部分を維持できる

家庭用蓄電池を導入することで、停電時でも日常生活に必要な電力供給の大部分を維持することが出来ます。

冷蔵庫の中の食材が腐る心配も無いですし、水さえ確保できれば炊きたてのご飯を食べることも出来ます。レトルトカレーを電子レンジで温めて食べることも出来ます。エアコンの効いた部屋でテレビを見ることも出来ます。スマホの電池の心配をする必要もありません。夜、真っ黒な部屋で心細い思いをせずに済みます。

普段どおり、宅内のコンセントがそのまま使えるのが最大の利点と言えます。

停電対策として蓄電池を設置するデメリット

デメリットも指摘できます。

初期費用が高い・元は取れない

蓄電池の導入には高額な費用が掛かります。一般的な容量の蓄電池の場合、補助金を差し引きしても100~200万円程度が初期費用として発生します。

蓄電池の寿命は10年程度とされています。例えば蓄電池を100万円で導入して10年使った場合、1ヶ月あたりの費用は8333円となります。停電時の快適な暮らしのための費用、と割り切れば手の届かない買い物ではありませんが、小さくない負担であるのは間違いありません。

また、太陽光発電の固定価格買取が終了した世帯が自家消費を増やすために蓄電池を導入する例が増えていますが、この場合でも「元を取る」のは難しいです。もっとも、設置費用の3割前後は買電価格との価格差で回収出来るため、実質負担は小さなものとなります。

蓄電池は同じメーカー・同じ製品でも購入する代理店や設置業者によって価格に大きな差があります。必ず一括見積もりサイトを利用して価格を比較することをおすすめします。

停電が長期化すると電気が不足する場合も

「1回2時間」単位で実施される計画停電の場合、小容量の蓄電池でも問題なく対処出来ます。計画停電は予め実施計画が示されるので、実施される時間を想定して残量を満タンにしておくことも容易です。

ですが大地震のような大きな災害による停電の場合、復旧まで時間が掛かる場合があります。例えば東日本大震災時には、停電した世帯の80%が本震発生から3日以内に復旧しました。大規模災害時の停電は概ね3日続くとされています。

内閣府資料より

蓄電池が小容量、また太陽光発電も設置していない場合に停電が長引くと蓄電池を導入していても途中で「電池切れ」となる場合があります。

テスラのパワーウォールのように大容量な蓄電池を導入、かつ太陽光発電もあれば停電が長期化しても電池切れせずに乗り切れる可能性が高まります。

設置工事が必要

蓄電池(右)とオール電化ユニット

ポータブル蓄電池や発電機とは違い、据え置き型の蓄電池には設置工事が必要です。宅内に出入りして作業するため、基本的に立ち会いも必要です。その点が少々面倒に感じる人も少なくないでしょう。

また、屋外に設置スペースも必要となるので都心の狭小戸建て住宅や集合住宅では設置が難しい場合があります。