広告

停電対策として太陽光発電を導入するメリット・デメリット

停電対策として導入を検討する人が再び増えている太陽光発電。停電対策としては実際どうなのか、メリット・デメリットを解説します。

停電対策として太陽光発電を導入するメリット

昼間の停電対策に効果的

太陽光発電は太陽が出ている間、発電を行います。晴れた日の昼間に、「非常用」としては十分な量の電力を確保することが可能です。

家庭用の太陽光発電設備に付帯する自立運転モード用のコンセントは最大1500Wの電源を取ることが出来ます。晴天時の昼間であれば、炊飯器や冷蔵庫、電子レンジの使用にも耐えうる出力です。また、スマホの充電程度であれば曇天時でも対応できる場合があります。

長期に渡る停電時に役立つ

蓄電池の場合、貯めておいた電力が尽きればその時点で電気は使えなくなります。ガソリンなどを燃料とする発電機の場合も、燃料が尽きればそれ以上は発電できません。

太陽光発電は太陽が出ている限り発電できるので、長期におよぶ停電が発生した際によりメリットが大きくなります。

2018年9月に発生した北海道全域での停電は99%が復旧するまでに50時間、同じく2018年に発生した台風21号では関西を中心に200万戸以上が停電、99%が復旧するまでに120時間(5日)を要しました。

このような長期に及ぶ停電が発生した時に役に立つのが太陽光発電です。

発電機は燃料が尽きれば発電できない

元を取れる可能性が高い

太陽光発電の余剰電力の買取価格は年々下落していますが、一方で設置コストも同様に大幅に下落を続けています。余剰電力の売電収入と電気代削減メリット(電力会社から電力の量を削減できる)により、設置コストを賄うことが出来るケースが多いと言われています。太陽光発電は日本の一般家庭において「元が取れる」と言えます。

停電対策にもなる上、経済的メリットを得られるのが太陽光発電です。実質的な費用負担無しに停電対策が可能です。

停電対策として太陽光発電を導入するデメリット

デメリットや問題点もあります。

夜間の停電対策には不十分

太陽光発電は太陽が出ている間のみ、発電を行います。曇天時は晴天時の3~10分の1程度まで発電量が落ちます。太陽光発電の電力で電子レンジを使う、炊飯器でご飯を炊くというのは晴れた日の昼間だけ可能と言えます。スマホの充電程度であれば曇天時でも可能でしょう。

また、夜間は太陽が出ていないため発電することが出来ません。夜間にも利用したい場合は蓄電池と組み合わせる必要があります。

家中の電力を賄えるわけではない

太陽光発電の電力は停電時にも利用出来ますが、停電時に利用出来るのは基本的に自立運転用の専用のコンセントに限られます。したがって、エアコンや冷蔵庫などのコンセントに直接給電出来るわけではありません(延長コードで自立運転用コンセントに繋げば使える)

また、一般的な住宅用太陽光発電では住宅の平時の平均的な電力使用量を全て賄うには足りません。あくまでも非常用電源としての活用に限定されます。

ただし、太陽光発電に加えて蓄電池を設置している場合は、停電時にもエアコンや冷蔵庫を含め、家庭内のコンセントをそのまま使うことが出来る場合があります。昼間に発電した電力を貯めることも出来るため、太陽光発電と蓄電池を組み合わせることでかなり進んだ停電対策が可能となります。天候にもよりますが、1室程度であればエアコンを長時間使用することも可能です。

関連記事:停電対策に蓄電池を導入するメリット・デメリット

初期費用が100万円以上かかる

一般的な容量の家庭用太陽光発電では、設置する際の初期費用として100万円以上の費用が発生します。余剰電力の売電や平時の電気代削減メリットを合わせると多くの場合、寿命が来る前に「元は取れる」と言われていますが、とはいえ初期費用の負担が大きいことには変わりありません。

太陽光発電設備をめぐっては、同じメーカーの同じ製品でも購入する代理店によって「1.5倍程度の価格差が生じている」と経産省傘下の太陽光発電競争力強化研究会が2016年に公表しています。導入する場合は必ず、一括見積もりサイトなどを利用して相見積もりを行うことを強くおすすめします。