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節電の賢いカタチ!電力不足対策に効果的なピークシフトとは?

電力不足対策に有効なピークシフトとは何か。図表を交えながら分かりやすく解説します。

ピークシフトはスマートな節電の取り組み

電気の需要は1日の中でも大きく増減する

電気の需要量は、1日の中でも大きく変動します。首都圏で大規模停電が懸念された2022年3月22日の東京電力管内の電力需要実績を見てみましょう。

朝9時頃から20時ごろまでの間に需要が大きく、それ以外の時間帯は少ないことが分かります(この日は積極的な節電要請により、夕方以降の需要が抑えられた側面がある)

一方、電気の「供給量」は、太陽光発電の発電量を除けばある程度一定になります。供給量を増やすことには限界があると言えます。

電力が「足りない」時間は1日の中でも数時間程度

電力不足が叫ばれている状況下でも、電力の需給が逼迫し電力が不足するのは1日の中でもせいぜい「数時間程度」である場合が多いです。

上表の青線は需要量、赤線は供給量の限界をイメージしています。実際には供給量は太陽光発電の発電状況などによって増減しますが、このように需要が供給を上回ってしまうのは1日の中でも数時間程度に収まることが多いです。

一方、需要の逼迫が起こっている日でも、深夜や早朝は供給量に余裕があることが分かります。

ピークシフトとは、電気を使う時間帯を「ずらす」こと

電力のピークシフトは、電力需給が逼迫する時間帯から需給に余裕がある時間帯に、電気の使用を「ずらす」ことです。

電力需給が逼迫している時間帯に電気の使用量を減らすことが出来れば、その分その時間帯の需給に余裕が生まれます。かといって必要な電気の使用を取りやめることは難しい場合も少なくありません。電気を使う時間帯を動かすできるものについて、時間帯を変更することで節電に協力することがピークシフトの最大の意義です。

夕方~夜を避けて深夜に移すイメージ

電力需給が逼迫しやすいのは、主に夕方から夜にかけての時間帯です。この時間帯は太陽光発電が発電できず、また帰宅後に部屋の照明とエアコンをつけ、食事の準備などをするため需要も伸びやすいです。具体的には17~20時頃の時間帯に需給が逼迫しやすいです。

一方、23~翌8時頃までの時間帯は需給に余裕がある場合が多いです。人々が寝静まっている時間帯は電気の使用量が少ない、と言われればイメージしやすいでしょう。

なのでピークシフトは17~20時の電気の使用を、23時以降に移すというイメージで実行すると分かりやすいと思います。

家庭で具体的に出来るピークシフト

家庭で出来る電力のピークシフトの具体例を紹介します。

タイマー設定で深夜に移行

洗濯機、炊飯器、食洗機などタイマー機能が付いた家電製品では、タイマーを活用することで手軽にピークシフトできる場合があります。

例えば夕食後すぐにスイッチオンしていた食洗機を、タイマー設定で深夜に動かせば非常に効果的なピークシフトになります。手間も掛かりません。あるいは夕方に回していた乾燥機を深夜寝ている間に回すことでもピークシフトになります。

もちろん、翌日の支度の準備など様々な理由でピークシフト出来ないケースもあると思います。可能な範囲でタイマー設定を活用してピークシフトを検討してみてください。

充電は「寝る前」に

スマホやiPad、スマートウォッチやノートPCなどバッテリーで動く家電製品は近年どんどん増えています。

こうした機器の充電は、出来るだけ夕方を避けて「就寝前」に行うようにするとピークシフトに貢献できます。

帰宅時間の調整も

仕事や学校から帰宅すると、照明を付け、エアコンを付け、とりあえずテレビも付けるという人が少なくないでしょう。皆が帰宅する時間帯はこのようにして電気の需要が増えます。エアコンは特に始動直後に電気を多く使うという特性もあります。

無理をする必要は全くありませんが、電力需給が逼迫する日は17~20時のピーク時間帯の帰宅を避けるというのもピークシフトにはとても効果的な方法といえます。外食をして帰るというのが一つの選択肢となるでしょう。