VPP(仮想発電所)を利用するのに必要なものは?

VPPを使うには何が必要?


 VPP(仮想発電所)を利用するには、専用機器が必要となります。何が必要なのか、また初期費用はどの程度掛かるのかといった点を整理します。



VPPに必要な設備は?


 一般家庭でVPPを利用するにあたって、必要となる設備を紹介します。なお、全ての設備がそろっている必要はありません。


HEMS


HEMS


 HEMS(ヘムズ)は、家庭で使うエネルギーを管理する専用機器です。


 自宅のどの機器がどれだけ電気を消費しているのか「見える化」したり、あるいはインターネットを通じてスマホアプリなどから各機器を遠隔操作できるシステムです。


 VPPを利用するにあたっては、このHEMSを介してVPPサービスの提供会社が各家庭の対応機器を遠隔操作でコントロールすることになりそうです。


 最近は戸建ての新築住宅に導入する事例が増えていますが、2013年末の世帯普及率は0.3%程度とされており普及はまだ進んでいません。設置費用は20万円程度掛かるのが一般的です。


HEMS対応家電(エアコンなど)


 HEMSを通じて遠隔操作出来る家電製品が増えています。VPPを利用するにあたっては、こうした対応家電製品の操作に協力することでも参加することが可能となります。


 例えば電力需給が逼迫しているタイミングで、冷房の設定温度を1度上げる・暖房を1度下げるといった操作が行われたり、照明器具の明るさを暗くするといったことが具体的な活用例として挙げられます。


 HEMS対応の家電製品はVPPに活用出来る以外にも、例えば帰宅前にスマホからエアコンを操作して部屋の温度を調節するといった利便性もあります。


 VPPへの貢献が小さい分、得られる対価(電気代の割引などの報酬)も小さくはなりますが、導入費用がそれほど高価ではない点をふまえるとVPPの普及の入口としての効果が期待できそうです。


蓄電池・電気自動車


蓄電池

蓄電池(右)

 VPPで最も活躍が期待されているのが、蓄電池や電気自動車・プラグインハイブリッド車(PHV)です。電気自動車とPHVは大容量のバッテリーを搭載しており、蓄電池と同じ働きが出来ます。


 いずれもHEMSなどを通じた遠隔操作に対応、また電気自動車とPHVの場合は単なる充電設備ではなく「V2H(ビークルトゥホーム」と呼ばれるシステムも別途導入が必要となりそうです。V2Hは単に充電出来るだけでなく、電気自動車のバッテリーから家庭に電気を供給出来るシステムです。


V2Hで接続した日産リーフ

V2Hに接続した日産リーフ

 例えば電力需給が逼迫するタイミングで蓄電池に貯めた電気を放出したり、あるいは需要が少ない時に充電をするといった方法でVPPに活用されます。


 蓄電池は家庭向けの一般的な容量のもので「100万円台」 電気自動車は例えば日産リーフは330万円から。また、電気自動車と一緒に使うV2Hのシステムは50万円以上が相場です。


エコキュート・エネファーム


 電気でお湯を沸かすエコキュートと、家庭用燃料電池エネファームもVPPでの活用が期待されています。


 エコキュートはオール電化住宅を中心に既に普及している給湯システムですが、従来は深夜にまとめて大量の熱湯(数百リットル)を沸かしてタンクに貯め、1日かけて使っていくというシステムでした。原発が稼働していた時代は深夜に電力が余りやすく、その電気を有効活用する策として重宝されていました。


エコキュート

エコキュートは沸かしたお湯をタンクに貯める

 VPPでの活用方法としては、電力が余りがちな時間帯に遠隔操作で給湯をしてタンクにお湯を貯めるといった操作が行われます。最近は地域によっては昼間に電気が余りがち(太陽光発電の導入が増えたおかげ)なので、昼間に湯沸かしが行われる場合もあるでしょう。


 エネファームは都市ガスやプロパンガスを使って燃料電池でお湯と電気をつくるシステムです。
 VPPでは電気が不足するタイミングで発電・給湯を行う操作が行われます。


 エコキュートは数十万円程度、エネファームは数百万円程度の費用が掛かります。


家庭用燃料電池エネファーム

家庭用燃料電池エネファーム

太陽光発電


 仮想ではなく物理的に電気を生み出す太陽光発電システムも、VPPでは重要な役割を果たします。


 遠隔操作で発電量を変動させることはもちろん出来ませんが、例えば蓄電池と連携して発電した電気を適切なタイミングで放出するといった形で活用されます。


太陽光発電


電気料金プランの変更が必要になる場合も


 専用の機器の導入の他にも、VPPを利用するにあたっては専用の電気料金プランの契約が必要となる場合もあります。


 費用対効果を検討する際には、VPPに参加することで得られる報酬・割引、初期費用、そして電気料金もよく検討する必要があります。




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