一人暮らしでエルピオでんきを契約すると損します

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一人暮らしでは逆に高いエルピオでんき


 電気代が安い新電力として人気を集めるエルピオでんき。しかし一人暮らし世帯が契約すると、大手電力会社よりもむしろ「割高」となります。数字を交えながら、その理由を分かりやすく解説します。



一人暮らしだと高くなるエルピオでんき


 実際の数字を交えながら解説します。


標準的な使用量での試算


 一人暮らし世帯の標準的な使用量である月170kWhで、大手電力会社の標準的なプランである「従量電灯」と比較します。年間でいくらお得・損になるのか一覧表にまとめます。


エリア 年間試算
東京電力 243円お得
中部電力 1146円損
関西電力 112円損

 中部や関西、東北、中国、四国では大手電力の標準的なプランよりも割高です。


高くなってしまう理由


 一人暮らしの場合エルピオでんきが高い、あるいはほとんど安くならない理由は電気料金プランの仕組みにあります。


3段階制電気料金プラン

一般的な料金プラン

 エルピオでんきも一部地域で採用していますが、日本の電気料金プランは「3段階制」が一般的です。使用量が増えるごとに料金単価が3段階で高くなる料金体系です。


 使用量が少ない場合は安い料金単価となりますが、この安い料金単価は電力会社にとってほとんど利益の出ない水準に設定されており、エルピオでんきを含め新電力はこの部分の値下げに踏み込むことが難しいです。


 一方、3段階制料金プランの3段階目の料金単価は利益がたっぷり出る水準に設定されているため、新電力はこの部分の料金単価を大幅に安く設定することで価格競争を挑んでいます。エルピオでんきも3段階目の料金単価を大幅に引き下げることで、電気を多く使う世帯で「最安値水準」となる料金プランを提供しています。


そもそも20A以下は契約できない


 注意点としては、エルピオでんきは一人暮らし世帯で多い20A以下の契約を受け付けていません。20Aから30Aに変更すれば契約出来ますが、基本料金が高くなってしまうため料金削減メリットはありません。


 なお、アンペア制でない関西、中国、四国については契約容量について特に気にする必要はありませんが、一人暮らしの平均的な使用量では大手電力よりも割高となってしまうため注意が必要です。


一人暮らし世帯におすすめの電力会社は?


 エルピオでんきは一人暮らしの平均的な使用量ではメリットが薄い、あるいはデメリットが大きくなってしまいますが、一人暮らしでもちゃんと安くなる新電力もあります。


 以下の記事で地域ごとにおすすめの新電力を紹介しているので、あわせて参照してください。


安く使えるケースもある


 一人暮らしでもエルピオでんきがお得なケースもあります。


北陸と九州では安い


 安くならない、高くなると紹介しましたが北陸電力と九州電力のエリアでは、一人暮らしの平均的な使用量でも安くなります。単に「安い」のではなく、最安値水準と言ってもよいでしょう。


エリア 年間試算
北陸電力 4008円お得
九州電力 2934円お得

 30A契約、月170kWhで試算した場合の大手電力の標準的なプランとの比較です。いずれも同エリアの新電力の中で「最安値水準」となります。


 北陸、九州にお住まいで30A以上で契約している場合は、エルピオでんきはおすすめです。20A以下では契約できないので、20A以下で契約している場合は他社を検討してください。


一人暮らしでも戸建てなどではお得


戸建て


 戸建住宅で一人暮らしをしている人もいます。戸建住宅はマンションやアパートと比べて面積が広いため、電気の契約容量が大きく、また電気の使用量が大きくなる傾向があります。


 戸建住宅で一人暮らしをしている場合は、エルピオでんきは他の新電力と比較しても「最安水準」となるケースが多いです。


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